「らくらくスマートフォン」ってどうなの? 親御さんのスマホ選びと地域で相談できる場所
親御さんにスマートフォンを持たせたいと考えたとき、「らくらくスマートフォン」という名前を耳にすることが多いかもしれません。シンプルで使いやすいという評判がある一方、「普通のスマホの方が将来的に良いのでは?」「どう違うのかよく分からない」と悩むこともあるかと思います。
このページでは、高齢の親御さんにとっての「らくらくスマートフォン」について、その特徴やメリット・デメリット、そして一般的なスマートフォンとの比較、さらには親御さんに合った一台を選ぶためのヒントをご紹介します。また、こうしたスマホ選びや初期設定、その後の使い方について、地域で相談できる場所についても触れていきます。
「らくらくスマートフォン」とはどのようなものか
「らくらくスマートフォン」は、NTTドコモが提供する高齢者向けのスマートフォンシリーズです。大きなボタン表示やシンプルな画面構成、操作手順を音声で案内する機能、よく使う機能に素早くアクセスできる専用ボタンなどが特徴として挙げられます。
これらの特徴により、スマートフォンを初めて使う方や、細かい操作が苦手な方でも比較的容易に基本的な機能を利用できるよう工夫されています。また、緊急時にワンタッチで電話をかけられる機能や、詐欺電話対策機能なども搭載されているモデルがあります。
「らくらくスマートフォン」と普通のスマートフォンの違い
主な違いは、その操作性と搭載機能にあります。
- 操作性: らくらくスマートフォンは、ホーム画面が非常にシンプルで、電話、メール、カメラといった主要な機能へのアクセスが分かりやすくなっています。ボタンの表示も大きく、タッチ操作がしやすい設計です。一方、普通のスマートフォンは、カスタマイズ性が高く多機能ですが、その分操作に慣れが必要となる場合があります。
- 搭載機能: らくらくスマートフォンは、基本的な機能に特化しており、不要なアプリや複雑な設定項目が最初から少ない傾向があります。インターネット閲覧やLINEなどの主要なアプリは利用できますが、最新のゲームアプリや特定の専門的なアプリなどは動作しない場合があります。普通のスマートフォンは、アプリストアから数多くのアプリを自由に追加でき、多様な使い方が可能です。
- サポート: キャリアショップによっては、らくらくスマートフォン専用の相談窓口や使い方の講座が用意されていることがあります。
親御さんに合ったスマートフォンを選ぶポイント
「らくらくスマートフォン」が良いか、あるいは一般的なスマートフォンが良いかは、親御さんご自身の状況によって異なります。以下の点を考慮して検討されることをお勧めします。
- ITの経験: これまで携帯電話を使ったことがないのか、ガラケー(フィーチャーフォン)を使っていたのか、あるいはすでにタブレットなどを使っているのかによって、最適な機種は変わります。全くの初心者であれば、らくらくスマートフォンの方が抵抗なく始められるかもしれません。
- 主な利用目的: 電話や簡単なメールができれば十分なのか、それともLINEで家族と連絡を取りたい、孫の写真を見たい、インターネットで調べものをしたい、健康管理アプリを使いたいなど、目的を明確にすると必要な機能が見えてきます。
- 身体的な特性: 視力や聴力、指先の動きやすさなども重要な要素です。画面や文字の大きさ、音声案内の有無、ボタンの押しやすさなどを考慮します。
- 家族のサポート体制: 家族が近くにいて、分からないことをすぐに聞ける環境があるのか、あるいは遠方にいて、電話やオンラインでのサポートが中心になるのかによっても、機種選びやサポート体制の検討が必要です。
まずは、親御さんと一緒に「どんなことができるようになりたいか」を話し合ってみることから始めてみましょう。
スマホ選びや使い方を地域で相談できる場所
親御さんに最適な一台を選ぶため、また購入後の使い方をサポートするために、地域には様々な相談窓口や支援があります。
- 携帯キャリアショップ: ドコモ、au、ソフトバンクなどのショップでは、機種選びの相談や料金プランの説明を受けられます。高齢者向けのスマートフォンやプランについて相談できるほか、一部店舗では使い方の無料講座を開催している場合もあります。事前に予約が必要なことが多いので、ウェブサイトなどで確認してみましょう。
- 地域包括支援センター: 高齢者の暮らし全般をサポートする地域の窓口です。IT機器に関する直接的な相談は専門外の場合もありますが、地域のIT支援サービスや相談先に関する情報を持っていることがあります。
- 市区町村の広報誌やウェブサイト: 自治体が主催する高齢者向けのIT講座や相談会、デジタルデバイド解消に向けた取り組みに関する情報が掲載されていることがあります。
- 社会福祉協議会やNPO/市民活動団体: 地域によっては、ボランティアなどが高齢者向けのIT機器の使い方を教えたり、相談に乗ったりする活動を行っています。社協や地域のボランティアセンターに問い合わせてみるのも良いでしょう。
- 家電量販店: スマートフォン売り場の店員さんに、各メーカーの機種の特徴や機能について相談できます。ただし、購入後の使い方サポートは限定的な場合があります。
これらの場所を利用する際は、事前に親御さんの現在の状況(ガラケーを使っているか、スマホは初めてかなど)や、スマホで何ができるようになりたいか(電話、LINE、写真、インターネットなど)を整理しておくと、スムーズに相談が進みます。
まとめ
親御さんのスマートフォン選びは、ご本人の経験や目的、身体的な状況などを総合的に考慮することが大切です。「らくらくスマートフォン」は、そのシンプルさから多くの方にとって良い選択肢となり得ますが、それ以外の選択肢も含めて検討することが重要です。
もし、ご自身での判断やサポートに不安がある場合は、ご紹介したような地域の相談窓口や支援サービスを積極的に活用してみてください。地域には、高齢者のデジタルライフをサポートするための様々な取り組みがあります。これらの支援を借りることで、親御さんのデジタル活用が進み、ご家族のサポート負担も軽減されることでしょう。