迷子にならない!親御さんのための地図・乗り換えアプリ入門と地域サポート
親御さんが一人で外出される際、道に迷わないか、乗り換えが複雑で困らないか、心配される方も多いのではないでしょうか。スマートフォンの地図アプリや乗り換え案内アプリは、こうした不安を大きく軽減し、行動範囲を広げる助けとなります。しかし、これらのアプリの使い方を教えることや、親御さん自身が習得することは、必ずしも容易ではありません。
この記事では、親御さんが地図アプリや乗り換え案内アプリを活用するための基本的なポイント、ご家族が教える際のヒント、そして地域で利用できるサポートについてご紹介します。
地図アプリ・乗り換え案内アプリでできること
スマートフォンに搭載されている地図アプリや、別途インストールできる乗り換え案内アプリは、さまざまな便利機能を提供しています。
- 現在地の確認: 自分が今どこにいるのかを正確に把握できます。
- 目的地までの経路検索: 行きたい場所を検索し、そこまでの最適な道のり(徒歩、電車、バス、車など)を表示できます。
- 乗り換え案内: 電車やバスを乗り継いで目的地へ行く場合、どの駅で降りて、どのホームで待てば良いか、運賃はいくらか、といった詳細な情報を調べられます。
- 周辺施設の検索: 今いる場所の近くにある病院、お店、銀行ATMなどを探すことができます。
- お店や場所の情報: 検索した場所の営業時間、電話番号、口コミなどの情報を確認できます。
これらの機能を活用すれば、親御さんが unfamiliar な場所へのお出かけや、これまで躊躇していた少し遠い場所への移動も、より安心して行えるようになる可能性があります。
親御さんにアプリの使い方を教える際のヒント
地図アプリや乗り換え案内アプリは、普段から使い慣れている私たちにとっては当たり前の機能かもしれませんが、高齢の方にとっては操作が複雑に感じられたり、表示される情報が多すぎたりすることがあります。教える際には、いくつかの点を意識すると、よりスムーズに進むかもしれません。
- 使う目的を明確にする: まずは「近所のスーパーへの行き方」「バス停の場所確認」など、親御さんが実際に使う可能性の高い具体的な場面を想定して教え始めましょう。
- 基本機能に絞る: 最初から全ての機能を説明する必要はありません。「現在地を見る」「目的地を検索する」「自宅への帰り道を探す」など、最もよく使う基本的な機能から丁寧に教えましょう。
- 実際に一緒に使ってみる: 家の中だけでなく、実際に近所を散歩しながらアプリを使ってみるのが効果的です。「今、ここにいるね」「この道をまっすぐ行くとお店だよ」と、現実の風景とスマートフォンの画面を結びつけて説明します。
- 操作の「なぜ」を伝える: 単に「ここをタップして」と言うだけでなく、「ここをタップすると、今どこにいるか分かるんだよ」のように、その操作が何のためのものなのかを伝えると理解が進みやすい場合があります。
- 焦らず、根気強く: 一度で覚えられなくても当然です。繰り返し練習し、少しずつ慣れていくことが大切です。できたことを褒めながら、ポジティブな雰囲気で進めましょう。
- 画面設定の工夫: 文字サイズを大きくする、画面のコントラストを調整するなど、親御さんの見やすい設定に変更することも有効です。
地域で見つける、アプリの使い方を学べる場所・相談できる場所
ご家族だけで教えるのが難しい場合や、親御さん自身が他人から学びたいという希望がある場合、地域のサポートを活用することも有効です。
- 地域のスマホ教室・IT講座: 高齢者向けのスマホ教室では、スマートフォンの基本操作から始まり、LINEやカメラの使い方と合わせて、地図アプリや乗り換え案内アプリの使い方を教えてくれる講座も多くあります。自治体、社会福祉協議会、NPO法人などが開催している場合があります。
- 自治体の相談窓口: 役所の福祉課や地域包括支援センターなどで、ITに関する相談を受け付けている場合があります。個別の操作についてピンポイントで相談に乗ってくれることもあります。
- 地域のITボランティア・サポート団体: 高齢者宅への訪問サポートや、公民館などでの個別相談会を実施している地域密着型の支援団体もあります。これらの団体は、地域の実情に詳しく、親御さんのペースに合わせた丁寧なサポートが期待できます。
- シルバー人材センター: 一部のシルバー人材センターでは、パソコンやスマートフォンの設定、操作支援といったサービスを提供している場合があります。有償サービスとなることが多いですが、専門知識を持った方に安心して依頼できる選択肢の一つです。
これらの地域のサポート情報を探す際は、お住まいの市区町村の広報誌やウェブサイトを確認したり、地域の社会福祉協議会や役所の高齢者担当窓口に直接問い合わせてみるのが良いでしょう。
まとめ
スマートフォンの地図アプリや乗り換え案内アプリは、親御さんの行動範囲を広げ、外出時の不安を軽減する力強い味方となり得ます。教える側のご家族には根気が必要な場面もあるかもしれませんが、できることから少しずつ、実際に使いながら慣れていくことが大切です。
また、ご家族だけで抱え込まず、地域のスマホ教室やITサポート、相談窓口といった外部の支援を積極的に活用することも有効な手段です。地域には、高齢者のIT利用をサポートするための様々な取り組みがあります。それらを上手に利用しながら、親御さんの安心で豊かな毎日をサポートしていきましょう。