親御さんのためのオンラインゲーム・脳トレアプリ入門 ~選び方や注意点、地域で聞ける場所~
はじめに
「うちの親にも、何かスマホで楽しみを見つけてほしい」「脳トレアプリって、どんなものがいいんだろう?」そうお考えの40代・50代の皆さまへ。スマホやタブレットは、コミュニケーションや情報収集だけでなく、日々の楽しみや脳の活性化にも役立つツールとなります。特に、オンラインゲームや脳トレアプリは、高齢者の生活に彩りを加え、認知機能の維持に繋がる可能性も期待されています。
しかし、たくさんあるアプリの中から何を選べばよいのか、安全に利用できるのか、操作を教えられるかなど、不安に感じることもあるでしょう。この記事では、高齢者向けのゲーム・脳トレアプリの選び方、利用上の注意点、そして家族がサポートする上でのヒントをご紹介します。さらに、困った時に頼れる地域の相談窓口についても触れていきます。
高齢者向けのゲーム・脳トレアプリの選び方
高齢の親御さんにおすすめするゲームや脳トレアプリを選ぶ際には、いくつかのポイントがあります。
操作のシンプルさ
最も重要なのは、操作が簡単であることです。複雑な操作が必要なものよりも、画面をタップしたり、指でなぞったりするだけで進められるものが適しています。ゲームのルールも分かりやすいものが良いでしょう。
文字やボタンの見やすさ
画面に表示される文字や数字、ボタンが大きいアプリを選びましょう。配色がシンプルで、重要な情報が目立つデザインであることも大切です。
内容の目的と種類
- 脳トレ系: 計算ドリル、間違い探し、パズル、記憶ゲームなど、認知機能を刺激することを目的としたアプリです。毎日少しずつ取り組むことで、脳の活性化に繋がる可能性があります。
- ゲーム系: トランプや将棋などの定番ゲーム、簡単なパズルゲーム、育成ゲームなど、楽しむことを主な目的としたアプリです。達成感や息抜きになります。
- 健康連携系: 歩数計アプリと連携したり、軽い運動を促したりするものもあります。
親御さんの興味や目的に合わせて選ぶことが、継続して利用してもらう鍵となります。
広告や課金の有無
無料アプリには広告が表示されることが多くあります。広告の頻度や表示方法によっては、操作の妨げになったり、誤ってタップしてしまったりする可能性があります。広告が少ない、あるいは非表示にできるオプションがあるか確認すると良いでしょう。また、アプリ内課金がある場合は、その仕組みを理解し、不要な課金をしないよう注意が必要です。
アプリ利用上の注意点
親御さんが安心してアプリを利用するために、以下の点に注意しましょう。
不安な表示への対処
アプリ利用中に「当選しました」「ウイルスに感染しました」といった偽の警告や広告が表示されることがあります。これらは詐欺の手口である可能性が高いため、絶対に表示されたボタンやリンクをタップしないよう、事前に教えておくことが大切です。不審な画面が表示されたら、まずはスマホの画面を閉じるか、家族に相談するように伝えましょう。
アプリ内課金の設定
無料アプリでも、アイテム購入などで課金が発生する場合があります。意図しない課金を防ぐため、スマートフォンの設定でアプリ内課金を制限したり、パスワード入力を必須にしたりする設定を確認・変更しておくと安心です。
利用時間の管理
夢中になりすぎると、長時間画面を見続けたり、生活リズムが崩れたりする可能性もゼロではありません。適度な休憩を促したり、「○時になったらおしまいにしようね」と声かけしたりするなど、利用時間の管理も優しくサポートできると良いでしょう。
家族がサポートする上でのヒント
アプリのインストールから使い方まで、家族がサポートする際のポイントです。
まずは一緒にやってみる
最初から一人でやってもらうのではなく、一緒に画面を見ながら操作してみましょう。親御さんが何に困っているのか、どこでつまずきやすいのかを把握できます。
具体的に、ゆっくりと
「ここをタップして」というように、具体的な操作をゆっくり伝えましょう。一度にたくさんのことを伝えすぎず、一つずつクリアしていく形式が良いです。
褒めることを忘れずに
少しの進歩でも良いので、「すごいね」「できたね!」と肯定的な声かけをすることで、親御さんのやる気に繋がります。
難しい操作は代行も検討
アカウント作成や複雑な設定など、親御さんにとってハードルが高い部分は、家族が代行することも有効です。無理強いせず、できるところから楽しんでもらう姿勢が大切です。
困った時は地域の支援も活用しましょう
アプリのインストール方法が分からない、設定がうまくいかない、使い方が覚えられないなど、家族だけで解決するのが難しい場面もあるかもしれません。そんな時は、地域のIT支援や相談窓口を活用することを検討しましょう。
地域で見つかる相談先の一例
- 自治体のIT相談窓口: 市区町村によっては、高齢者向けのIT相談窓口を設けている場合があります。
- 地域のスマホ教室: アプリの使い方を教えてくれる講座を開催している場所もあります。繰り返し学ぶことで操作に慣れることができます。
- NPOやボランティア団体: 高齢者向けのITサポートを行っている市民活動団体もあります。親切丁寧に教えてくれることが多いです。
- 携帯ショップ: 契約者向けにスマートフォンの基本的な使い方やアプリについて教えてくれるサービスを提供している場合があります。
これらの場所では、専門的な知識を持つスタッフや、教え方に慣れたボランティアの方が対応してくれます。家族にとってはサポートの負担軽減になり、親御さんにとっては家族以外の人との交流の機会にもなり得ます。まずは住んでいる自治体のウェブサイトを見たり、役所の高齢福祉課などに問い合わせてみたりすると、利用できるサービスが見つかることがあります。
まとめ
オンラインゲームや脳トレアプリは、高齢の親御さんの日々の生活を豊かにし、楽しみや生きがいを見つけるきっかけになります。アプリ選びや利用には注意が必要ですが、家族が適切にサポートすることで、安全に楽しく活用できるでしょう。もし教え方やトラブル対応に困った場合は、一人で抱え込まず、地域のIT支援や相談窓口をぜひ活用してみてください。
親御さんがITを通じて新しい世界と繋がり、いきいきとした毎日を送れるよう、この記事が少しでもお役に立てれば幸いです。